私は、キャリアの相談にのる活動をしながら、外資IT会社の営業マネージャーとして働いています。先日社内の「女性懇談会」に参加したのですが、そこで「インポスター症候群」という言葉を知りました。
懇談会参加者の話を聞いていると、「私にも当てはまる!」と思うことも多かったので、ここでシェアしつつ、みのり流の緩和方法についてもご紹介したいと思います。私のように、自分に自信が持てずにいる30代女性の少しでも助けになれば嬉しいです。
音声で聞きたい方はこちらそもそも「インポスター症候群」とは?
日本最大級の人事ポータルHRProのWebサイトによれば、以下のように説明されています。
「インポスター症候群」とは、自分の力で何かを達成し、周囲から高く評価されても、自分にはそのような能力はない、評価されるに値しないと自己を過小評価してしまう傾向のこと。
成功した事実があったとしても、それを受け入れることができずに
- たまたま運がよかっただけ
- 周囲が手助けしてくれたからであって、自分の力ではない
- 私はこの役割に値する人間ではない
なんて、思ってしまうことです。フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグさんや元ファーストレディのミシェル・オバマさんが語ったことなどで、注目を集めたようです。
多くの女性が経験してきたこと
私は、社内の「女性懇談会」で初めてこの言葉を知ったのですが、聞けば聞くほど「自分のことではないか!」と思うことばかりで驚きました。これまでは、自分だけが思うのかも・・・実はネクラだからそう思うのかも・・・と思ってきたことが社会的に認知されたキャリア課題だったと知って驚きとともに少し安心しました。私だけじゃないのね♥と。
「女性懇談会」には、オーストラリア、イギリス、ドバイなどいろいろな国の女性社員が参加していたのですが、多くの参加者が「私にも経験がある」と語っており、国籍など関係なく、頑張って何かしらの成功をしてきた人みんなが抱える悩みだと、わかりました。
例えば、「インポスター症候群の現れ」とされるいくつかの考え方について、その場で「こんな経験ないですか?」のアンケートが実施されました。その結果を抜粋すると以下のようなものでした。
- 完璧主義系(些細な失敗でも「私は最低だ」と自分を非難してしまう):約70%が経験
- スーパーウーマン系(長時間勤務OK・休暇はとらなくてもOK・あらゆる観点に目を配るのが当然だと思い、それができないと凹む):約60%が経験
- 天才系(これまで比較的簡単にできてきたので、難しいことに直面したときにひどく自分に自信を失い、恥じる):約60%が経験
- 孤高の人系(人に助けを求めることを恥じて、いつも自分で対応しようとしてしまう):約50%が経験
ネットを調べてみたところ、「インポスター症候群」について日経新聞女性面が実施した調査を見つけました。今年の3月に行われており、1601人の回答結果が掲載されているサイトがあります。
こちらの回答は日本人を対象にしたものと思われますが、以下の項目は500人以上が「やや当てはまる」もしくは「とても当てはまる」と回答しています。
- いつか自分の実力不足がバレてしまうのではないかと不安になる
- 人と比べて自分が劣っているように思う
この回答は年齢が公表されていませんが、多くの30代女性も、そんな気持ちになったことがあると思います。
私のことで言えば、実はすでに「営業」として15年以上のキャリアを持っていますが、正直に言って未だに自信がもてません。常に苦手意識があり、目標数字を達成しても「まだ足りない」「今いいだけで、明日はどうか分からない」と思ってしまいます(涙)
自分ができていないところが分かっているだけに気になって、「これもできてないし、あれもできてないし」と考えてしまいます。まさに「いつか自分のダメさが周囲にバレて、愛想をつかされるのではないか」と不安になります。過去には、うつ病ギリギリまで追い込まれたことが、何度もあります。
みのり流の「インポスター症候群」緩和術
最初に謝っておきます。私「インポスター症候群」を克服できていません!ごめんなさい!ですが、かなりひどい状態から「明日頑張れるレベル」までは緩和できた経験があるので、その経験から、克服ではなく緩和するための方法についてお話します。
その方法はズバリ以下の3つです!
- 自己分析する
- 自己開示する
- 対話する
まずは、やっぱり「自己分析」です。自分がどういう思考を持っているのか、何が大切なのか、などを理解しておくことで、その後の対処は全然違います。
私はどこまでいっても「人」を中心にしている人間なので、「人からのマイナスコメント」は常にネガティブサイクルのきっかけになりがちです。しかし、「人からのポジティブコメント」が救ってくれることも事実です。こういうポイントを抑えておくことが大事です。
「自己分析」と四文字熟語みたく書くととっつきにくいので、3つの簡単なセルフクエスチョンから始めてみてもいいと思います。興味がありましたら、こちらのブログを参考にしてみてください。
次は、自分が安心できる方法で「自己開示」することです。先日私が参加した「女性懇談会」はそのための場でした。私は安心できるほどの準備ができていなかったので「聞く側」でしたが、準備ができている何人かの女性社員が自らの体験を話し、それに対して「私も同じ!」「それは大変だったよね」「その勇気はすごい!」などのリアクションを受け取っていました。このように安全な環境での自己開示ができると、聞く側にとっても気づきがあり、話した側もフィードバックという支援を受けることができます。
最後は、「対話」です。専門的な知識を活用することを含むと「カウンセリング」ということもあります。先に紹介したHRproのWebサイトにも以下のように書かれています。
能力を持つ多くの女性人材が自信を持って管理職としてのキャリアを築き、高いパフォーマンスを発揮していく状況をつくるためには、必要に応じてカウンセリングなど医療面の支援体制も整えることが望ましいでしょう。
そのときは必ず、自分が信頼できる人を見つけてください。そして、安全な環境をつくり、じっくり話をすることをおすすめします。私の場合は、自分が落ち込んだ原因となっていることに応じて「カウンセラー・上司や同僚・家族・友人」に協力を求めます。対話相手は一人でも、複数いてもいいと思います。
頑張って成し遂げた成功は、間違いなく自分の成果であり、貴女はその成果に値する特別な存在です。それをエネルギーに変えて、明日をもっとワクワクする日にしていきましょう!
まとめ:自分の成果を自分が一番に認めてあげる
私もなかなかできていないのですが、自分の成果を自分が一番最初に、一番正しく認めてあげられるようになりたいと思っています。
もしも「対話相手がいないかも・・・」と思うのであれば、私に話してみませんか?この記事の内容についての話でも、最近あった◯◯でも、どんな話でもOKです。90分の無料個別相談をぜひ、ご活用ください。
対話相手がすでにいる人はぜひ、自分から自己開示できる場をつくってみましょう!きっと今より少し自信がもてるようになると思います。