気づけば、12月です。2020年はオリンピック・パラリンピックの年として記憶されるはずが、コロナの年になってしまいましたね。健康の大切さを改めて感じた年だったとも言えるかもしれません。
さて、年の変わりが近づくと人事異動なんかも気になり出す時期かもしれません。または、年末年始の休みを使って、転職の準備をしたり。私はいつも転職活動しているので、今年の年末年始には職務経歴書を更新しようかと思っています。
さて、「ポータブルスキル」という言葉を聞いたことがありますか?私は去年、この言葉を知りました。意識してみるだけでも意味がありそうだったので、私の失敗経験をもとに、それらの情報を共有します。
音声で聞きたい方はこちらポータブルスキルとは?
一般社団法人人材サービス産業協会の定義によれば、ポータブルスキルとは「業種や職種が変わっても持ち運び可能な能力」だそうです。そしてそれは以下2つに分類されています。これらが専門技術・専門知識と一緒になって、その人のスキルが構成されているという考え方です。
- 仕事のし方
- 課題を明らかにする(課題の把握・課題の設定方法)
- 計画をたてる(計画の立て方)
- 実行する(実際の課題遂行・状況への対応)
- 人との関わり方
- 社内対応(上司・経営層)
- 社外対応(顧客・パートナー)
- 部下マネジメント(評価や指導)
協会のホームページから画像イメージも持ってきたので、参考にしてください。
例えば、私が<営業として提案活動をする場合>で言えば以下のようなイメージになります。
専門技術・専門知識:コンサルティング営業
- 仕事のし方
- 課題を明らかにする:顧客との面談を通じて顧客課題を把握する
- 計画をたてる:社内メンバーと提案内容や方法について議論をし、提案の段取りと売上目標を立てる
- 実行する:提案機会をつくり、提案資料をつくり、提案とフォローアップをする
- 人との関わり方
- 社内対応:必要に応じて社内メンバーを提案に同席してもらうよう調整する
- 社外対応:パートナーからの紹介案件であれば、パートナーから必要状況を収集する
- 部下マネジメント:資料作成や提案機会創出にむけたアクションを協力して実行する
組織に縛られないスキルを磨くために意識しよう
私は10年間NTTコミュニケーションズという会社で働いていましたので、その組織で必要とされるスキルをたくさん学ばさせてもらいました。それらはどれも、その組織で生産的な仕事をするためには必要なスキルだったと思うのですが、「ポータブルスキルだったか?」と問われると、そうでもないものもあったと思います。
そもそも、当時は「ポータブルスキル」という考え方も知らなかったので、とにかく目の前の仕事を実行するためにスキルを磨いていました。ただ、それがとても危険だったと今は思います。自分の人生にとって必要なスキルかどうか、疑問を持たずに日々過ごしてしまったからです。会社が悪いとはまったく思いません。考えもせず、会社におんぶにだっこだった自分の失敗です。結果として、私はその組織でしか活用できないスキルを伸ばすことに、必死になっていたようにも思います。
そこで、私の失敗経験をもとに、「組織に縛られないスキルを磨くために意識してほしいこと」を3つだけお伝えします。
1. 直感を磨く
人生の目的や、自分が本当にやりたいことがはっきり見つかっている人は、それに必要なスキルを身につけることが一番いいと思います。
ただ私は、そんなにはっきりとした目的もやりたいこともまだないです。暗中模索っす。ただ、直感的に「ワクワクするかしないか」はあります。それを大切にしませんか?
かつて私はその直感を信じられず、ずっと誰かの判断を待っていたように思います。失敗しても、その原因を誰かに押し付けていました。でも、それを止めてみたんです。最初はきつかったですが、今は徐々に、自分の直感に従うことが面白くなってきました♪
2.自分流をつくる
ポータブルスキルにあった「仕事のし方」や「人との関わり方」の内容をみてください。課題を明らかにする、計画と立てる、実行する、社内・社外対応、部下マネジメント・・・となっていて、言葉にすると誰しもが同じようなことをやれそうです。
でも、違いますよね。みんな「自分流」があるはずなんです。ちょっとした違いが大事です。私は、それがめちゃくちゃ大事だと思いますし、みなさんにも大事にしてほしいです。
例えば、私が顧客の課題を明らかにするとき、私は面談しながらその場で見極めていくのが得意で、それが「みのり流」です。ただ、情報を集めて、机にちゃんと座ってじっくり考えながら見極めることが得意な人もいるでしょうし、周囲と相談しながら徐々に考えることが得意な人もいると思います。そういう個性をめっちゃくちゃ大事にしませんか?
3. ポータブルスキルかどうか意識する
日々、いろいろなことに対応する中で、人はたくさんのスキルを磨いていると思います。すでにできることであればまだしも、これまで経験したことがなく、ちょっとチャレンジを要求されるような時ほどそこで得られるスキルが「ポータブルスキル」かどうかを意識しましょう。
「ポータブルスキル」ではなく、その組織でしか通用しないようなスキルであれば(例えば、決裁文書の回覧方法や資料作成のオリジナルメソッドなど)、自分はこのスキルを本当に必要としているか、自分の貴重な時間を割いてまでやるべきことか、やりたいかも一緒に考えてみませんか?
まとめ:働き方は自分で決める
これだけ働き方や価値観が多様化する中にあって、自分の働き方を誰かに決めてもらう必要はまったくないと、私は思っています。
だからこそ、自分がどんな人間で何をやりたいかを考えつづけ、それに合ったスキルを磨き、いつもで異動OK!転職OK!の状態にしておくことが必要ではないでしょうか。
私はそうありたいと思っています。もし、こういう考え方に共感してくださる方がいましたら、ぜひご連絡ください。あなた流の「ポータブルスキル」についても、教えてほしいです。
自分について考えるきっかけをお探しなら、3つの簡単なセルフクエスチョンから始める「自己分析」をやってみるのはどうでしょうか。興味がありましたらこの記事も一緒に読んで参考にしてみてください。